みんなで平和を考え、祈る~80年目の8月9日

80年目となる原爆祈念日。8月9日は登校日、子どもたちが学校に戻ってきました。交流証言活動をされている山下恵子さんをお迎えし、下平作江さんの被爆体験をお聴きしました。山下さんは全校児童・生徒のため、それぞれに分かりやすく、落ち着いた声で、丁寧に二度の講話をして下さいました。

1st ステージ(小学1~4年生)
作江さんは、赤ちゃんだった弟と幼い妹を連れて、3人で防空壕に逃げ、空襲警報が解除された後も、お兄さんから言われたことを守って防空壕に残り続けたことで命が助かったそうです。しかし、お兄さんは、作江さんの元に戻ってきた後に亡くなり、お母様とお姉さんも爆弾に焼かれて亡くなられました。その後、妹さんが辛い生活を送る中で、列車に飛び込み自死されました。本当に悲しいご家族とのお別れでした。










「このようなことが二度とあってはならない」と、心に強く残るお話でした。子どもたちも静かに画面を見つめ、真剣に聴いていました。



未だに戦争が各地で起こっていることを踏まえ、私たち一人ひとりが人々との関わりの中で小さな平和を築き、今日お聴きしたお話を胸に、平和について語っていくことができればと思います。


2nd・3rd ステージ
(小学5・6年生 、中学1~3年生)
今回は交流証言活動をされている山下恵子さんを学校にお迎えし、当時、城山国民学校に通っておられた下平作江さんの被爆体験の朗読を聴きました。交流証言とは、被爆者の方々との交流を深め、その思いを受け継ぎ、語り継ぐ活動です。


「大切なのは、過去を学び、二度と同じ過ちを繰り返さないこと。身近にいる人と仲良くして 『ありがとう』と言ってあげて下さい。平和の始まりは優しさです。」山下さんが最後に語られた言葉は、子どもたち一人ひとりの心に深く刻まれたことでしょう。



2ndステージでは、その後、English Roomに展示された原爆の写真パネルを見ました。そして、全員でロザリオのお祈りを唱えたり、感想を書いたりなどしながら、平和について考え、祈りながら、大切なひと時を皆で過ごしました。

山下さん、下平さんの被爆体験を通して、原爆や戦争のことについて、そして、平和であるということについて、私たちに考える貴重な機会を下さり、心よりありがとうございました。

